ワクワクが尽きない。“つくりたい”に真っ直ぐ突き進む、その原動力とは。【こんな生き方もあったのかvol.2】

2023 / 03 / 27

ワクワクが尽きない。“つくりたい”に真っ直ぐ突き進む、その原動力とは。【こんな生き方もあったのかvol.2】

構成/冨田愛純

撮影/冨田愛純

和歌山市で自分らしく活動している人を通して、全国に和歌山市の魅力をお届けしたい。そんな想いから立ち上がったインタビュー企画「こんな生き方もあったのか」では、その人が辿ってきた道のり、これまでの人生を振り返って思うこと、さらには今後実現していきたいことに迫ります。今回は、和歌山オフィス立ち上げのために、2021年に東京から和歌山市に移住した株式会社Link-U和歌山開発部長の早川玲央さんにお話をお伺いしました。今までの道のりを振り返って早川さんが思う、自分らしい人生の楽しみ方とは。

株式会社Link-U

和歌山開発部長

早川玲央

株式会社Link-U和歌山開発部部長。和歌山オフィスでは主にエンジニアとしてマンガアプリ等の開発を行っています。また、東京本社から唯一異動して来た社員として(私以外の和歌山オフィス社員は全員新卒です)、採用活動や教育機関と連携したIT人材の育成活動にも取り組んでいます。

「和歌山市で学生を育てる」ことに挑戦。優秀な人材を採用するために


東京で行っていた漫画アプリやサーバーの開発にプラスして、和歌山オフィスでは教育活動、採用活動を積極的に行っています。そもそも和歌山オフィスは、「地方の優秀な人材を採用する」という目的のもと立ち上がったんです。もちろん本社がある東京でも採用活動は行っているんですけど、関東ではIT人材の奪い合いが年々激しくなっておりまして。であれば地方に出て優秀な人材を探していこうとなり、私も企業説明会に直接行かせていただいたりと積極的に採用活動を行っています。

じゃあ、採用活動だけして、優秀な人材が運良く現れるのを待っていればいいのかとなると、おそらくそういうことでもなく。そもそも人材を育てることに対して貢献していくべきだと考え、教育活動にもすごく力を入れています。学校さんにプログラミングの授業をさせていただいたり、学生が自分たちで成長できるようなプログラミングコンテストを企画・運営したり。


やっぱり若い学生さんたちと直接触れ合えるというのは、やっていてすごく楽しいなって思います。モチベーションに溢れているというか、活気に溢れているような人たちと触れ合えるので、自分も頑張ろうっていう気持ちになれます。

南海和歌山市駅ビルにある和歌山オフィスでのインタビュー風景


“つくりたい”に真っ直ぐ突き進み、自分が楽しめる形に持っていく


昔からゲームが大好きで高専のオープンキャンパスに行ったら、先輩が自分でつくったゲームを展示していて、こういう勉強がしたいなと福岡県の高専に入学しました。大学3年生で、興味のあったデザインの要素も学べる和歌山大学に編入して、そこからLink-Uに入社しました。自分はゲームだけじゃなくて漫画も大好きで、その頃「マンガワン」や「マンガUP!」などLink-Uを代表する漫画サービスが出てきていて、こういうサービスをつくれるんなら楽しめそうと思って。

入社してすぐ関わらせてもらった漫画アプリのサービスを、2年ほど運用してたんですけど、ある程度やれるようになってきたというか。もっと新しいことに挑戦したいなっていう気持ちが自分の中にふつふつとあったときに、「和歌山オフィスつくったらどうする?」って聞かれて。「おもしろそう、やりたい」って思ったので、「やりたい」って即答しました。

たぶんアプリをつくるのと同じで、オフィスっていうものをつくれるんだっていうことに、ものすごくワクワクしましたね。実際に和歌山オフィスができるときはめちゃくちゃ不安でしたけど、「まあ、なんとかなるか」っていう感覚があって。あとは、いかに自分が楽しめる形に持っていくか、その駆け引きも楽しいところなのかなと。


アプリ開発もオフィスづくりも教育活動も、直接人と関わるからこそ楽しい


2021年の和歌山オフィスオープンに向けて、和歌山大学とかに企業説明させてもらったんですけど、しょせん2年目のエンジニアなので最初はなかなか大変でした。ただ幸いにも大学とのツテもあり、教授の方々から学生さんたちに「こんな企業あるよ」って言っていただいたりして。また県さん市さんのご協力もあって、1年目で6人のエンジニアが集まり、これは想像以上でした。部下でもあるんですけど和歌山オフィスっていう点では同期なんで、やっぱりどこか特別な感じはあるんです。


本社からの”和歌山で優秀な人材を採用する”というミッションがある中で、個人的には、東京の下請けみたいな立ち位置にはしたくなかったんです。ちゃんと和歌山オフィスが自立していて、自分たちで価値を生み出して、Link-Uの中における存在意義をつくっていかないとって。


ドラマセットのような和歌山オフィス


その思いをオフィス立ち上げ1年目の最初に伝えて、そこから「どうしていく?」「どうしていきたい?」っていう話し合いをひたすら繰り返していました。みんなで目指したいところを考えて、それに対してコミットしていくっていうのは、漫画アプリをつくるのとも同じで、オフィスづくりも楽しんでいます。


もちろんそれぞれしんどいことはあるんですけど、共通して言えるのは”人”っていうところで、ものづくりもひとりでするより”人”とするほうが好きなんだろうなって感じています。アプリをつくるにしても、チャットだけでやりとりするアプリ開発より直接会って話したほうが楽しいですし。オフィスづくりも今ここにいるみんなで議論して、教育活動も生徒さん学生さんと直接関わってやるのが楽しいです。



一人勝ちは楽しくない。さまざまな人と関わってみんなが喜ぶものをつくりたい


和歌山市に来て3年目になるんですけど、年々「ああ、またおもしろいことになってきたな」が、ずっと続いている感覚があって。1年目は和歌山オフィスという枠の中でいろいろ楽しい経験をして、2年目で学校関係者さんとのつながりがぐっと増えて。つい最近は、ほかのIT企業さんとのつながりも増えて、楽しみが尽きないというか、いまここでやめてしまうのはもったいないという感覚です。「うらやましいでしょ」ってつい言いたくなっちゃうぐらいには楽しいです。


ずっと思っているのは、「学生」と「和歌山のIT業界」がとにかく盛り上がっていくプラットフォームのようなものができたらいいなって。Link-Uだけが学生の成長にコミットしている、その利益を得ているっていう一方向のつながりよりは、企業や学校、行政すべてがつながって全体で盛り上げられるようなプラットフォームがやっぱり強いんだろうなって。


すごく語弊があるので難しいんですけど、別にLink-U社員じゃなくたっていいと思ってるんですよ。そのプラットフォームをつくりたいからLink-Uにいるんですけれど、全然別の携わり方でも良くて。いろんな人が関わってみんなが喜ぶようなものをつくりたいので、一人勝ちして利益を享受しているオフィスのトップにはなりたくないなっていうか、それは楽しくないんです。

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